頭は間違うことがあっても血は間違えない

 

「頭は間違うことがあっても血は間違えない」

 

頭は間違うことがあっても血は間違えない

中嶋敦『光と風と夢』より

 

 

1942年に著名な作品を残している文豪【中島敦】さん。

中学校だったか高校の「現文」の授業で『山月記』が教科書に入っていた人もいるのではないか。

その中島敦さんの作品の一つである「光と風と夢」に書かれている一言。

 

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彼は殆ど本能的に「自分は自分が思っている程、自分ではないこと」を知っていた。それから「頭は間違うことがあっても血は間違えないものであること。仮令(たとえ)一見して間違ったように見えても、結局は、それば芯の自己にとって最も忠実且つ賢明なコースをとらせているのであること。」「我々の中にある我々の知らないものは、我々以上に賢いのだということ」を知っていた。

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本をちゃんと読んだわけではないのでなんだけどこれが正式な一節らしい。

「読んだことないのになんで読んだことがないのにしっているのか」というと

好きな漫画に「文豪ストレイドッグス」という漫画があり物語の中に引用されていたのでこの言葉をしり調べてみたから。

 

じゃあなんでそんなもの持ってきたのか」

この言葉を知り、調べる中で出てきた自分の解釈について少し触れたいと思ったから。

ということで前置きはこの辺にして本編

 

 

勝手な解釈

頭とは文字通り頭のこと。

「行動したり結論を出したり、意思決定をしたりするために考える行為のことを指している。その考えが間違いのことだってあるよね。」

というものに対して

血とは気持ちとか直観みたいなものじゃないかなと。

「直観的だったり感情的に決めたことって瞬間瞬間に間違いだったように思えても結局は自分にとって賢明で間違いのない選択なんじゃないかな。」

というようなことを言っているのだと思う。

「我々の中にある我々の知らないもの」というのは無意識の部分のことを指しているのではないか。

 

それが血であり血は自分にとってベストな選択を示してくれると言っているのではないか。

 

それで何を思ったのか

「こんな言葉があってわしこういう解釈したんやでー」っていうだけなら記事にならない。ここからは自身の経験と合わせて考えたこと、思ったことを書いていく。

 

以前に投降した「石の上にも三年か~」の内容に寄るところも少しあるけどまあ気にしないでくださいな←

https://gusyagusya.hatenablog.jp/entry/2019/06/18/210757(その時の記事)

 

タナシがこの言葉を見て頭をよぎった瞬間は「最初の体調の異変が出始めて会社を辞めようかどうかを悩んだとき」と「内定後に感じ続けていた会社に対する違和感」についてだった。

 

「辞めようかどうか悩んだとき」そう悩んだのだ。頭で考えて悩んだ。

生活のことお金のこと次の仕事のこと...いろんなことを考えて悩んだ結果体を壊した。つまり【頭を使った結果間違ったのだ

 

「違和感を感じたとき」この時は「これって○○なんじゃ・・・」と思うことがあってもそれについて深く思考することはなかったし当たり前の話だが違和感の正体を考える前に必ず違和感を感じていた。直観もしくは本能的にそれを感じていたのだ。

つまり今になって思うと【血は間違ってはいなかったのだ

 

今になって思うと前職のことだけではなくこれまでの20余年の人生の中ですべてではないが考えたことが間違っていたことが多く直観的に動いた結果うまくいったことが多い気がする。

 

この記事について考えたときに自分の中でストンと落ちたたとえがある。

『恋愛』だ。

打算的に「この人と付き合ったら」とか「この人を好きになったら」と考えて発展する恋愛とはどの程度あるだろうか。よく聞く質問で「好きなタイプは?」なんてものもあるがこれまで好きになった人たちが複数いると仮定したときこの質問に対して考えた答えに当てはまる人がどの程度いるだろう。

多分「なんとなく好きになって」が多いんじゃないだろうか。

 

そう考えるとこの言葉はかなり真理をついているように思える。

今回引用した【光と風と夢】には「頭は間違うことがあっても血は間違えない」以外にもこんな言葉があるらしい

 

昔、私は自分のしたことについて後悔したことはなかった。しなかったことにのみ、いつも後悔を感じていた―

 

これは「どの選択しを取ったか、その結果しなかった方に対して後悔を感じる」ということではないと思う。もちろん「やる、やらない」の二択になったときにやらない選択をしたことに対して後悔をすることもあるだろうが本当に後悔がやってくるのは「選択をしなかったとき」だと思う。

 

悩みや不安の中でどうするべきかの選択ができず、先延ばしにしたり、うやむやにした結果に後悔をするのではないだろうか。

 

何か問題や悩みに直面した時、うまく考えがまとまらず、悩むことがあったときは余計なこと考えないで頭空っぽにして直観的に本能的に動いてみるといいのではないかと思う。